2009.03.16

ちょこっと音楽の話、...の巻

20part1

 唐突ですが本の紹介。
 裏方の仕事はあまり公開しない主義なんだけれど紹介しておきます。本書『二十歳の原点ノート』(高野悦子著。カンゼン刊)はベストセラーかつロングセラーのリバイバル版。ちょっとねぇ……。あれこれ感じさせられるところのある内容なので、ぜひお手にとってくださいませ。この続編になる『二十歳の原点序章』と『二十歳の原点』も近日発売予定であります。

Kalkbrenner

 話はかわって。
 だいぶ前に、当ブログ「嗚呼、カルクブレンナーの巻」でカルクブレンナーのピアノコンチェルトについて情報を求めたところ、コメントでありがたい情報をいただいた。紹介していただいたのは「HMSLP」というサイトだが、おかげさまでスコアを入手することができMASITAo(^ヮ^)o あらためましてありがとうございます。
 で、ついでに調べてみたら、近年になって注目度ががぜんアップしてきたらしく、この曲の日本初演(?)もあったとかなかったとか。しかし、ショパンに影響を与えた作曲家としては知られている人物であるし、このコンチェルトもそうした豆知識的に流布されてきたハズ。曲も親しみやすい内容であり、逆にいえば、いままでコンサートのプログラムに載ってこなかったことのほうが不思議に思えてくる。ご興味のある方は、ぜひCDを探して聞いてみてほしい。

Shostakovich_4

 初演といえば、かつてショスタコービッチのシンフォニー第4番のを聞きに行ったことがある。こちらはちょこっと難解なふうでもあってなかなかオススメはしづらいのだけど、久々にカルクブレンナーのCDを取り出すさいにゴソゴソやっていたら、このシンフォニーのピアノソロ版が出てきた。
 じつは、ひところオーケストラ曲のピアノアレンジに凝ってた時期があって、この曲や同じショスタコービッチの13番や15番などを2手ないし4手用に編曲しては遊びで弾いたりしていたのだった(うち13番の第1楽章はMIDI化してあるので、版権などの問題がなければアップしてもいいのだが……)。
 ちなみに、4番のほかに10番のピアノ版のCDを入手しているが、タマに聞くと同じ曲なのにだいぶ新鮮な感じがして面白い。ついでながら、この4番では第1楽章再現部がメリメリ(feat.横山剣)っときMASU。

Shostakovich_15

 そういや、15番をピアノとバイオリン、チェロ、チェレスタ、パーカッションにアレンジしたこんなCDも出てきた。大好きな1曲。とくに最後のcis音がイヤ〜ンな響き。

Field

 こちらは、カルクブレンナーとならんでショパンが影響を受けたとされるジョン フィールドのノクターン集。正直なところさほどの感銘は受けなかったので研究用(?)か……。

Bennygoodman

 あと、今週買った1枚がコレ。なんか突然聞きたくなったんです。「そうだ、ベニー グッドマンがいい!」ってな感じで。名高い「sing,sing,sing」あたりに、ごく幼いころ「メリッ」ときていたような気もするのだが、こういうフラッシュバック的になにかを聞きたくなることはよくありますよね?

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2006.04.06

嗚呼、カルクブレンナー...の巻

Nanohana_2481

 都心ではすでに桜も終わりのようだが、暖かいとよく誤解されているわが家の近所ではここ2〜3日ぐらいで満開を迎えそうな気配だ。大平洋に近いし確かに都心よりは南なんだけれど、背後(といっても5〜6キロ以上あるが)に台地を控えていて、盆地のような要素があるのかもしれない。この冬、千葉市あたりで最低気温が0度ぐらいだと、家のあたりでは氷点下5度ぐらいまで下がっているときがあったようだ。
 で、桜もいいのだけど、千葉といえばやはり菜の花である。毎年、「今年こそは庭中を菜の花に……」と思うのだが、単に思いつくだけなので今年もまた来年のお楽しみである。


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 春になって心地いいのか、「ぼん」と「ちょび」が家の外の物置きで昼寝をしているのをよくみかける。最初に寝床をみつけたのは「ぼん」。そのうち「ちょび」も便乗するようになった。せっかくせいせいしていたと思うのだがねぇ……。


Bons2548

 ところでまったく関係のない話。
 カルクブレンナー(Friedrich Kalkbrenner.1785-1849)という作曲家がいる。一部の愛好家か研究家ぐらいにしか知られていないような作曲家だが、ピアノコンチェルト(Op61,d-moll)はその後のショパンに影響を与えたという説もあり、かねてから興味を抱いていた音楽家のひとりである。CDはアメリカ合州国のあまりみかけない会社から出ているのが確認されていて、だいぶ前にわけあって2セット(ほかにショパンやフンメルのコンチェルトが入っている2枚組)買ってしまい、ひとつは音楽家Sにプレゼントしたことがある。このカルクブレンナーのコンチェルト、なかなかいい曲なんだけれど、なぜか楽譜が手に入らない。日本一の蔵書といわれる某音楽大学の図書館で検索したり、Sが海外に渡航するたびに託してみたりしているが、じつにあしかけ20年以上も入手を渇望しているというシロモノなのだった。その譜面が、このたび入荷したという知らせが某販売店からあり(昨年末、ふと思い立って注文してみたのだが)、店に出向いてみた。パリから取り寄せてくれたというその譜面は1103円(愚税込み)。なんだかずいぶんと安い。開いてみれば、1楽章の提示部のみピアノソロ部分を抽出したような案配で、まだ試弾はしてないけれど、いや〜〜な予感のする雰囲気なのだった。1楽章だけでもいいから最後まで入れてよん。展開部がなかなかイイんだから……。まぁ、文句を言ってもはじまらないし、完全な形ではないにしても譜面(の一部)が手に入ったということでよしとするかねぇ。
 ・・・というわけで、まだまだ捜索が続くのであった。カルクブレンナー。。。情報求む!


Tyobis2546

 それにしても、ネコの寝姿とはまるっきり関係のない話題でしたにゃ。


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2006.03.04

アルジャーノンとナミィ・・・の巻

 
 2日、ミュージカル「アルジャーノンに花束を」の上演と、映画「ナミィと唄えば」の試写会を楽しむ。

「ナミィ〜」は、齢85歳にして現役の歌三線演者「ナミィ」こと新城浪さんの姿を描き出すドキュメンタリーで、『ナミィ! 八重山おばあの歌物語』(姜信子著・岩波書店)を映像化したもの。わずか9歳で座敷に売り飛ばされたナミィの半生と現在とを追う。「安里屋ユンタ」や「桑港のチャイナタウン」など多数の挿入曲とともに語られる物語はあくまでも暖かさに満ち、客席の自分も自然と頬がほころぶ。オススメの1本です!

 一方の「アルジャーノン〜」は、いまや日本一有名なSF小説なのではないかと思われる同名の原作(ダニエル=キイス著)を、はじめてミュージカル化した作品。舞台作品としては三百人劇場での上演があり、十数年前に観劇して涙腺をにじませたことがあるうえに、その後テレビドラマ化されたときも同様、いわんや原作ならなおさらという案配なので、自室でコッソリと鑑賞するのならともかく劇場に繰り出すのは多少のためらいがあった。が、今回は友人の音楽家・斎藤恒芳が音楽を担当しており、どのような作品に昇華させたのかという好奇心が抑えられずに博品館劇場(東京・新橋)に乗り込んだのだった。
 およそ350人収容という同劇場はほぼ満員。ざっとみたところ、観客の9割以上が女性のようだ。
 3時間近くにおよぶ長篇の舞台は(2幕)、原作にちりばめられているエピソードを忠実に再現。しかし一方では原作に対して一定の距離感を保ち、ややもすると甘く解釈されかねない同作品を、背後に漂うある種無機質な一面をもきちんと捉えていたのではないかと思った。
 演出の荻田浩一氏は宝塚歌劇団に所属する演出家で、斎藤ともたびたび組んできている。もともとSFに対する造詣もあるようで、今回の演出(脚本.作詞を含む)からは彼の持つオリジンのようなものを感じ取ることができた。主人公のチャーリー=ゴードンをめぐる科学者たちの理不尽ともいえる葛藤を省略することなく露出させたあたりは、まさに彼がこの原作をどのように捉えているのかの証明であろう。また、時間の動きをたくみによろめかせているのもうまく、とりわけチャーリーが生き別れた肉親たちと再会を果たす場面でのストレッタ的な手法は、ミュージカルという音楽作品ゆえの緊張感を盛り上げるのにきわめて効果的だったのではないだろうか(斎藤によれば、宝塚の舞台で荻田氏がときおり使う手法らしいが)。……しかし、ラストはどうだっただろう? 涙腺ははじめて留まった。それもまた荻田演出の狙いらしいのだが。
 斎藤の音楽は、荻田氏の脚本にピッタリと合致していたように感じられた。マニア的にみると、ところどころ彼自身の“遊び”がちりばめられていたのだが、さておいても楽しめる作品に仕上がっていたのではないかと思う。主演の浦井健治氏をはじめとする役者たちの熱気もよかった。

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