なんともおめでたい! これが〝公共放送〟か?・・・の巻
■これがわが国の公共放送
〝X〟(旧ツイッター・オレは〝ペケ〟と呼んでるが)はやっていないが、インスタグラムに「NHK World」の放送姿勢に関する〝X〟の投稿が紹介されているのが目に止まった。
その〝X〟投稿者はUAEに滞在している最中に今般の米国・イスラエル極悪タッグによるイラン侵略・虐殺が勃発したらしい。となれば、当然にして滞在しているエリアの情勢も心配になってくる。そこで滞在中のホテルで「NHK World」をチェックしたらしいのだ。
ところが、他のあまたの国々による国際放送がドバイ情勢をはじめ情報番組を流しているなか、我らがNHKだけが「まんじゅうが美味しいとか東京のカワイイ文化がどうのとか、東京の空撮風景映像しか放映して無」かったそうな(「」内は〝X〟@JapanTankさん投稿から引用)。
これをみてすぐさま思い出したのが『旅ときどき沈没』(蔵前仁一・講談社文庫)に収録されているエッセイ「ラジオ・ジャパン」であった。
本書は1994年に本の雑誌社から単行本で出版されているから、そこで綴られている出来事は、当然にしてそれ以前の話である。長くなるが抜き出しで引用してみよう。
>(海外滞在中)ニュースはNHKの「ラジオ・ジャパン」に頼らざるを得ない。はっきり言って、これがどうしようもなくズレた放送で、いったい放送局の方々は、何をもってこれを「国際放送」と呼んでいるのが不思議なほどである。
海外に出たビジネスマンや旅行者に最も必要なニュースとは、第一に国際ニュースだろう。現在の地球上で何が起こっているのかを知るのに、ラジオほど都合のいいものはない。
(中略)
なのにだ。ラジオ・ジャパンが放送することといえば、秋田の小学生が牛の絵を描いたとか、仙台の桜が咲いたとか、鹿児島の桜島が噴火したとか、いったいそれのどこが「国際」放送なのだ! というようなことばかりなのである。(太字化は引用者による)
(中略)
ソ連でクーデターが起こり、今にも内戦に突入するかもしれなかった1991年8月、世界中がそのニュースで渦巻いていた頃、短波放送のBBCもVOAも24時間態勢でそのニュースを流しっぱなしだったいまそのとき、わがラジオ・ジャパンじゃ、なんと「ラジオ体操第一」を流していた。
(中略)
「夏休みは人手が足りませんので、あのような編成になってしまいました」
これって言い訳になるのだろうか。
(229~231ページ。引用にあたり、漢数字を算用数字に置き換えました)
この2題だけで決めつけるワケにもゆくまいが、しかしこれがわが国の公共放送NHKの本質であるとオレは考える(もちろん優れたドキュメンタリー番組などがあることは承知しており、おもに深夜帯にそれらに遭遇することもあるのだが……)。
■ついでに五輪関係のひとりごとを
少し前まで五輪番組がNHKを席捲していた。総合・教育・BSとフル稼働。定時ニュースの時間かと思いつけてみると、いきなりカーリングの円が天井から映し出されていたりして、「ウゲッ!」とチャンネルを変えたものだ(あー、あと蛇女の気持ちの悪い面<個人の感想です>を拝まないように日々気をつけているってのはついでの話)。
ここでイベントそのものや選手らにイチャモンをつけるつもりはない。また、五輪中継などを楽しみにしていた人々を批判するつもりも一切ない。しかし、総選挙後の内政が国家を根本から揺るがすような不穏な状況にあるなか、同時に国際情勢が同じく不穏な展開を見せているなか、公共放送として放送すべきコンテンツはもっとほかにあったハズではないのか。
いまひとついえば、広告だらけの会場といい、広告パッチワークのユニフォームや競技パーツといい、近ごろの大規模スポーツ大会の多くは広告だらけ。NHKがどれだけの放映権料を支払ったかは知らないが、それでもって広告をタレ流していていいのだろうかとも思う(ご存じの方も多いとは思うが、ニュース時間帯の五輪をはじめスポーツ「報道」は、海外でNHKBSを見ているといきなり画面が消え音声だけと化すことが多い。いうまでもなく放映権の問題なのだろうが、しかしこれは「報道」ではないのか?)。ようするにカネカネカネ、それに手を化すわが国公共放送ということなのである。
だいぶ前に、学生アパートの一室でテレビを見ていたら、戦争勃発の臨時ニュースがおっぱじまった。外国ではなく日本も巻き込まれている。驚いた男はチャンネルを変えるが、どこも戦争勃発ニュースばかり。そこで、なにが起ころうとマイペースで「楽しい番組」をやっている某民法局をつけたらお笑い番組をやっていてひと安心・・・というギャグマンガがあったのを思い出す。NHKもそれですか?
どうでもいいことだけど、オレは今回の五輪はまったく観戦もしなければ一切の報道も無視した。ここまで極端になったその原因のひとつもまたわが国公共放送の姿勢であると個人的感想を述べておきたい。
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