嗚呼、日本共産党の無自覚・・・の巻
失望したとはこのことである。
当ブログで時事ネタを取り上げるさい、新聞社や通信社などの記事のリンクや引用をさせていただくケースが多いが、なかでも「しんぶん赤旗」の登場率が高くなっている。
これはひとつには同紙の記事が他媒体にない時事性と面白さとを兼ね備えていることがままあるためで、母体である日本共産党を支持云々しているワケではない。一方で、同党に対してはおもに「ストッパー」的役割から大きく注目しており、現状よりもう少しは勢力を伸ばしてもいいのではないかと考えている。
しかし、以下にリンクするような記事を機関紙に堂々と掲載しているようであれば、同紙も同党(いちおう機関紙の編集次局長の署名記事になっているが、根っこは同一であると勝手に判断する)への評価を著しく下げざるをえない。
●問題の記事:規約と綱領からの逸脱は明らか――松竹伸幸氏の一連の言動について 赤旗編集局次長 藤田健
(「しんぶん赤旗」2023年1月21日)
これは、同党の一党員である松竹伸幸さんが、「党首公選制」などを提案し、各種媒体で主張していることに対する同党の反論記事である。
まず、松竹さんを指して<「現役日本共産党員」を名乗る松竹伸幸氏>としている点が猛烈にいやらしい。これでは、松竹さんが現状で同党党員なのかどうか読者には判別がつかないのではないか? そのうえで、松竹さんの「行動」が同党の規約と綱領に反していると主張しているのである。
同党の主張は、まず仮に党運営などに関し異論があるのであれば、内部で意見を述べよということのようだ。そのうえで「松竹氏が、そうした行動をとったことは、これまでただの一度もありません」(リンク記事)と断じているのである。本当に「ただの一度も」なかったのかどうかは松竹さんご本人と所属支部関係者なりに確認でもしないと外部からは判じようがないが、それと同時にこうした抜本的な意見──党首公選制度を導入せよ──を十全に取り上げ、議論する組織になっているのだろうかという疑念を抱く。党中央における総会の場が催されていることは承知しているが、あれにしても中国共産党の全人代よろしくあらかじめ決まりきったことを形式的に会議に乗せるだけなのではないのか? そこで中央に対する反論やそれに基づく議論が、はたしてどれだけ実績として積まれてきたのだろうかと思う。まさか、これまで「ただの一度も」なかったなんていうことはなかったと思いたいが。
そして、「党首公選制」については、その議論そのものが「派閥・分派をつくることを奨励することになっていく」(リンク記事)などと独自に断じ、ゆえにそんなものは実施しないし、議論するつもりもないと開きなおっているのだ。ここに出た「派閥・分派」という言葉を見て、悪いけれど金日成(言うまでもなく北朝鮮の元統領)の主張とそれに基づく粛清(労働党員の暗殺など)を思い出しましたよ。
ついでにこんな名誉棄損的記述もある。
「いったい松竹氏は、長い間党に在籍しながら、綱領を真剣に学んだことがあるのでしょうか。」(リンク記事)
再び悪いけれど、こんなことを機関紙に大々的に載せるようでは北朝鮮労働党や中国共産党となんら変わりはないと絶望的気分になってしまうというものだ(この場合はあくまで「言論」に留まっているので北朝鮮や中国とは異なるが、まさか松竹さんの党籍剥奪なんてことをしてかさないことを願う)。
ものごとを十全に議論し、組織として意見を集約し、それに基づく具体的な行動をしてゆくのはいい。だが、それであってもあれだけ大きな組織なのである。全体論として賛成であっても、なにかと異論があるのが当然ではないか。仮に行動指針が決まったあとだとしても同様で、いい意味での修正だってあろうし、そのためには異論大歓迎であるべきではないのか? そんなごくごく基本的な権利を否定する日本共産党。それでもまた「ストッパー」としての役割を大いに期待しているが(しかし与党になんぞなってほしくはない)、そんなオレ個人の考えはともかく、こんなザマで本当に党勢を伸ばせると思っているのだろうかと気の毒にすらなってくる。真面目に支持をし行動をしている末端党員はもよとり、オレのような潜在的支持者に対しても失礼千万。世の中にはわりといるのだ。
「共産党は嫌いだけど、その主張は理解できる点も多い」
「共産党の主張は理解できるんだけど、あの党は嫌いだ」
(意味は一緒だがあえて並べてみた)
そうした潜在的な支持者が、このザマを見てどう考えるか?
そんなことも理解できない政党だとは思いたくもないが……。
ついでにいえば、このブログでも以前に党首交代をしてもいいのではないかと疑問を呈したことがある(松竹さんのもろもろの主張や行動とは完全に無関係)。だいたいが、現・志位体制になって二十余年。その間に選挙でどれだけの実績を挙げたのだろうか? もちろん政党の活動は選挙だけではないが、選挙に勝たなければなにを主張しようとも絵に描いた餅になりかねないのもまた事実。あえて大げさに言うならば、それでは党員や一般支持者、潜在的支持者らが投じた一票に対する裏切りになりかねないのではないか?
(近々で挙げるならば、大阪府知事選にはぜひとも勝利してほしいと願っている。)
先に引用した「党首公選制=派閥・分派」というのは、少し前に「しんぶん赤旗」に党の主張として掲載されたのを目撃している。それを見て「ぁあ、そこまでして志位体制を続行させたいのか」と思ったものだが、このまま選挙で実績を挙げられないままであれば、うれしがるのは自民党や創価学会、統一協会、関西ゴロツキ軍団といった連中である。
それでは困るという意見が、同党内外に多数あるに違いないのだが、どうしてこんなに硬直しているのだろうか。祖国と自らの暮らしの先々を憂える者のひとりとして残念でならない。
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