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2022.12.03

広告から想像する悲惨なる未来?・・・の巻


 サッカーW杯。日本とスペインとの一戦は、見事な試合だったのではないかと思う。ゴールに向かう執念とテクニック。ガッツあふれるプレイを目の当たりにし「いいぜ、いいぜ! いけっ!」と興奮を覚えたものだ。そして、最後まで自陣ゴールを死守したことの価値も、極めて高い。

 身近なライバルである韓国もポルトガルを撃破した。日韓ともに次戦を勝てば決勝トーナメントでの直接対決となり、また大きな楽しみが増えた思いだ。

 と、素直に感激しつつまた下世話な話になってしまうが、気になるのが試合場の広告である。なにも不健康飲料および同外食屋の代表選手が大看板を広げているという話ではなく、どうしてこんなに日本企業を見かけないのだろうと思ったのだ。

 日本の巨大産業といえば、その代表選手のひとつが自動車だと思うが、韓国の現代(起亜も見かけたような気がする)を多く見かけるにも関わらず、トヨタだの日産だのといった“世界的自動車企業”にお目にかかっていないのだ(試合場以外のところに広告を出しているかもしれず、かつ観戦外の試合場で出していたのかもしれないが)。

 ほかの産業も然りで、唯一「REGZA」(東芝)を見かけるものの、中国のハイセンスに売却されているので日本企業の広告とは言い難い(ニッポンジン好みのヘンな日本語のキャッチコピーつきだが)。

 サッカーは文字どおり世界中で最も親しまれているスポーツである。人気度や実力面での地域差はあるかもしれないが、世界中をほぼ網羅している出場国(予選を含む)の顔ぶれを見れば明らかだ。W杯は、その最高位を競う世界大会である。宣伝効果をカネに換算してどうだのといった方面はオレにはわからないが、日本企業の広告を見かけないことに対し、「いったいぜんたいどうして?」と素朴に思ったのだ。

 すると、その謎解きのヒントとなりうる記事を見つけることができた。

変わりゆくW杯スポンサー事情 7社ある中国企業に対して日本企業は?(VICTORY)

 ちょっと古い記事ではあるが、サッカーW杯の主催者であるFIFAが定めるスポンサー契約などについてここで紹介されており、あるいはこうした点も試合場広告に影響しているのかもしれない。

 オレは別段に日本企業だからどうだのとは考えていないし、彼らの懐具合などこれっぽっちも心配なんぞしていないが、自動車や家電などで世界を席捲したものの、もはや衰退期に入っているのかもしれないなどとつい考えてしまう。それと加えて、オレは広告には利益の社会還元的な要素もときにはあると考えているので、そういう視点で「なんだか寂しいねぇ」と思う。

 話はやや外れるが、先月中旬だったか、テレビニュースのなかで日本の名だたる企業数社が共同でAIや半導体事業に乗り出すといった話題を目にした。そこで自動車の自動運転(無人運転)の実用化が挙げられており、あくまでそこだけを見ただけの直感的感想ながら、「ホントに大丈夫なのか?」と思ったものだ。

 自動車の自動運転はすでに一部で実用化されているが、そもそも人間はそんなものを必要とするほど自動車の運転が苦手なのだろうか。ジェット旅客機をはじめとする航空機では自動操縦は必須で、とりわけ高高度を超高速飛行をするジェット旅客・貨物機では、自動操縦がなければフゴイド運動の影響を避けられず、普通の乗客などとても乗っていられるものではない。また、気象条件によっては自動操縦のアシストによって離着陸の安定をはかれるなどのメリットがあるワケだが、それだってパイロットの得意なことを機械(コンピュータを含む)に任せ、機械が苦手なことをパイロットにやらせるという逆立ちした発想を指摘する声があるのだ。自動車ではどうなっているのかと思うが──高速道路上などでの長距離運転時に車間距離の安定をアシストしてくれる機能は助かるといった声を聞いたことはある──悪いけれど、そんなものよりももっと人類のためになり、カネを生む分野があるのではないかとの皮肉な思いもする。

 などとつらつら考えていたら、一連の事業がどうやら米国が主導する軍需産業と直結しているらしいという報道を目にした。

 一例としてつぎの記事をリンクしておく。

トヨタ研究所に米軍事資金AIなど先端技術開発拠点(しんぶん赤旗2022年11月17日)

 そして、そのトヨタをめぐり、こんな報道もある。

国に泣きつくトヨタの下劣。EV化からの「脱落」が示す日本産業界の衰退(高野孟のTHE JOURNAL)

 別段、同社をことさらに揶揄したりあげつらうつもりはないが、我が国を代表する大企業として、その今後の道筋が不気味に思えてならない。ひょっとしたら、数回後のサッカーW杯開催時には、もはや自動車メーカーでなくなっているかもしれないなどとも想像してしまうのだ……。きっと、それよりももっと早くにアニメ・マンガ業界が衰退し、残るはカネ転がしとポルノ──それだって遠からず中国に抜かれたりして(笑)──だけが残るだけかもしれない。ああ恐ろしい。


 

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