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2022.03.08

狂犬と狂犬予備軍・・・の巻


 狂犬プーチン戦争が、その悲惨の度を深めている。たぶん、ウクライナなどと聞いてもどこにあるどういう国かすら知らなかったであろうわが母堂までが、日々心配顔で戦争を伝えるテレビ画面に見入っている。先の大戦を知っているのだから、「戦争を知らない」オレなんぞよりよほどリアリティにその状況を見つめているに違いない。

 今日(3月8日)、米国のABCニュースが実施したゼレンスキー・ウクライナ大統領との単独インタビューを見た。ニュース画面には現地の様子が挿入され、その実態を裏づけるように大統領が力強い弁舌でインタビューに応じていた。

 まず思ったのは、あの破壊された街や虐殺に遭遇している人々をABCニュースの本拠地である米国人が直視し、自分たちもまた諸外国で同様の暴挙を繰り返しているのだと自覚してくれたらいいのにという素朴な連想であった。戦争に至る経緯や背景云々などそこでは無意味である。肝心なのは、そうした戦争あるいは一方的な軍事侵攻によって、本当に被害を受けているのは我々と同じ一般庶民であるということだ。戦後のわが国もそうだが、それ以上に米国人たちは自分の暮らす国土や街に爆弾の雨を降らされた──たとえば「東京大空襲」のように──経験がほとんど皆無に近い。せめてこの他国で進行している事実に対し、真摯な視点を持ってほしいものだと思ったのである。

 いまひとつは、ゼレンスキー大統領とはどういう人物なのかという疑問であった。堂々とした話しぶりや自国民の危機を訴える態度には当然のこととして好感を抱けたものの、その内容のすべてが心に響いたわけではない。いや、もちろん正直な気持ちを率直に述べただけなのであろうが、たとえば、「最後にもうひとこと」的にキャスターからコメントを促されたのに対して発せられた具体的に武器供与(など)で支援してほしいという訴えはどうか。間違っているとは言わないし、切羽詰った状況を慮るのだが、なぜか違和感めいた印象を残した。

 あえて突き放した見方をするのであれば、今般最大の戦犯はあの狂犬プーチンにほかならないが、だからといってゼレンスキーをどこまで信頼していいのか、個人的にではあるけれど、いまだ判断がつかないでいる。
 誤解してほしくないのは、ゼレンスキーという人物の素顔がどうあれ、理不尽かつ悲惨な目に遭わされ困窮しているのはウクライナ市民であり、彼らを救うことがいまもっとも大切なことなのは間違いないということだ。

 ただ、その周囲で流布される情報のなかには、ときにとんでもない結論を導く可能性のあるケースもあるということがひとつ。また、プーチン=悪、ゼレンスキー=正義、西側欧米諸国=正義──などという単純化した図式に発想が陥ることに対する戒めも必要だと考える。

 それにしても、わが国ではさっそくのように「核兵器共有論」──つまりはわが国の核武装化──だのが飛び出し、「日本国憲法第9条」破棄を主張する連中がにわかに活発化している。

 もちろん議論は自由だ。だが、この機に乗じて核兵器を持とうとはどういう発想なのか? よかろう。わが国をも含み戦争の危機が迫っている。ひょっとすると間近にそれはあるのかもしれない。であるならば、まずなすべきは事前にそのためのブレーキとしても外交をより具体的に展開することではないのか? さらに皮肉るのであれば、ただちにわが国の原発をすべて廃止する必要がある。なにしろ、戦争が起これば、核兵器使用以前に原発が標的にされるということが完全な形で証明されたからだ。

 これはついでの蛇足だが、わが国とその周辺の気流の大半は西から東へと流れている。その事実は米国をはじめとする多くの国軍が戦略的な意味で把握しているハズ。自民党のぼっちゃん政治家やそれらを含む御カルト派、その補完勢力であるゴロツキどもがどこまで自覚し把握しているかは存じませんがね。

 悪いけれど、わが国のそうした威勢のいい連中は、オレに目には狂犬予備軍としてしか見えない。彼らはおそらくこう思っているのであろう。

「ウクライナ危機を我々のために!」


■韓国大統領選によせて

 韓国大統領選が明日9日に迫った。

 いくつもの報道によれば、両候補者の支持が拮抗しており、勝敗のカギを握るのが若者世代であろうという。

 まずもって、若者世代が国政のカギを握るという隣国をうらやましく思った。

 しかし、実態はそう明るいものではないようだ。

 最大の問題は、両陣営ともにほかならぬ若者世代の実態や要求に対し十全に向き合っているとはいえないことであろう。

 ムンジェインが公約を大きく守れなかった事実は重く、ところがそれを正す方策が両陣営ともに欠けているというのである。最大の懸案は高騰の一途にある不動産・住宅問題。そして雇用問題である。ともに差し迫った状況だというのに、オレが調べた範疇でも両陣営がマトモな対策を打ち出しているとは思えない。

(おまけ:ムンジェインはハングル表記だと「문인」。これを「문인」と(太字部分を)書き換え「問題人」と揶揄されているとある大韓人から教えてもらったことがある。わずかに綴りも発音も異なるのだが、カタカナで記せばともに「ムンジェイン」である・笑)

 当然のこととして、前日になってなお態度を決めかねている人が多いという。投票するにしても、それは積極的な支持からではなく、あくまで「最悪を避けたい」という代案でしかない。

 こうした事態にあって、カギとされる人々のなかには活発に議論し具体的な運動──候補者との対談なども──をしているという。

 まだまだ生きてるな、あの国は。
 オレは素直にそう思った。

 しかし心配してもいる。仮にこういう世の中が続き、その出口が見通せなくなってしまったら……。わが国の二の舞になるのか。それとも彼らなりの道を開くのか。これは隣国のみならず、我々日本人も真剣に向き合うべき問題なのだと思う。


 

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