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2021.09.21

この船、危険につき・・・の巻

 曲がりなりにも「次期首相候補」選びに関わってくるという意味において、パリの片隅でじいさんばあさんたちが興じているペタンクの試合結果よりは(わが国で)報道する価値はあるに違いないが、それにしたってあの自民党総裁選のマスコミへの露出度は常軌を逸してはいまいか?

 そもそも、自民党員でもない大半の国民にとっては一切関与することができず、結果を受け入れるほかはないというのに、ややもすれば通常の国政選挙以上に詳細が報じられているのである。それもほとんど横並びの面々。皮をほんの1枚はぎとれば、そこに現われるのはあのケーッセキ安倍でしかない──というのはオマケの罵倒にすぎないが、選挙権もなにも持ち得ない大衆は、一連の報道やあのお家騒ぎをどのように見ているのだろうかと思う。オレ自身は、「このザマでわが国は大丈夫なのか?」と思うほかはないのだが……。

 仮にこれが株式公開をしている一定規模以上の企業だったとしたらどうだろう。
「あの会社、いよいよ危ないのと違うか?」
「いまのうちに株式を売り払っちまうほうがよかないか?」
「だれがトップに立とうと、つぎの株主総会までの命だろ?」
 そんなウワサ噺──しかし深刻だ──があちらこちらで語られているハズだ。

 いわば「泥船」。んなもんに乗せられている我々こそが被害者になりかねないのだが、本質的な転換を求めるのは、この国の大衆相手には意味がないのだろうか……。

 株式をたとえにしたところで、株取引だのという「外馬博打」についてデマカセを記しておこう。

 まず、これはデカマセではないが、NHKニュースで必ずといっていいほど末尾で触れられる株式相場だの為替相場だのといった「報道」、アレってどこまで意味があるのですか?
 それを生業としている人や、小銭博打などで関わっている人にとっては関心があろうとは思うが、そういう人たちはもっとタイムリーな情報を逐一入手しているハズ。ネットのポータルサイトでも刻々と変わりゆく状況を伝えているのである。わざわざお約束事のようにTVニュースなどで報じる必要がどこにあるのかと思う。大暴落したっていうのならともかく。

 さて、ここ一両日、平均株価が数百円単位で下落しただのと伝えられているが、世の中こんなに不景気続きだというのに、日経平均株価はあのバブル期を思わせる高値をつけている。

 オレはこの分野はまったくの素人──ゆえに冒頭で「デマカセ」と断ってある──ゆえ、なんだってそんな事態になっているのかがにわかには理解しがたい。そこで素人なりに考えるのが、ほかに投資すべき事案に事欠いているがゆえに、株取引だの為替相場だのといったところに巨額のカネが流れ込まざるを得ないのではないかということである。

 本来ならば、企業なりが好成績を挙げさらに成長が見込まれるがゆえに株式の時価が上がるハズなのに、行き場の指針を失った──むしろホワイトアウト状態といってもいい──カネが、実体経済の裏づけも不十分なままに時価を吊り上げているのではあるまいか。

 そこで連想したのが、「コロナ後」(そんなもんが本当にあるのかどうかはわからないが)である。人やモノの動きが再び活発化してゆくなか、業績の回復をみる業種はけっして少なくはないハズ。なかには満を持して大きな新事業に乗り出す企業だって出てくるだろう。消費も活発となり、本来であれば株価だって健全に上昇してしかるべきなのだが、ひょっとするとこのタイミングで株式市場は未曾有の大暴落をするのではないか。

 ホワイトアウト状態から抜け出られないまま、ほんの目の前に「カネのなる木」があるというのに、実態のないカネコロガシに邁進する。

 それは本来使われるべきところにカネが流れ込まないということにつながり、せっかくの「コロナ後」の景気回復に猛烈なブレーキをかけることとなる。気がついたころにはもはや手遅れ。実体経済はおろか株式相場だのといったカネもまた、泡沫のように四散してしまうのかもしれない。

 そのとき、人類が本当に我に返ってくれれば、その先はあるのだろうけれど……。

 

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