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2017.06.08

タイ国鉄屈指の絶景を往く・・・の巻

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  さて、前回アップにも載せたこの日本出身車両。残念ながらとうに現役を退いたまま構内に放置されているように見える。で、その奥にも似たようなたたずまいの鉄道車両がある。十二分な朽ち加減で、同じく放置されていると思われるかもしれないが、あにはからんや。これから乗る通称「ブアヤイ線」(東北本線バイパス線)の「どん行列車」の車両なのだからグっときてしまうではないか(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;)

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  車内は不可思議な半2室構造。子どものころはこうした古びた鉄道車両が日本でも活躍していたものだったが、この生真面目なレトロ感は当時をしても貴重だったかもしれない。コレだけでもこの地にやってきた甲斐があるというものだ。

  東北本線は、ケンコーイジャンクションとブアヤイジャンクションとの間で南北ふた手にわかれる線形となっている。“本線”にあたるのが南側を走るルートで、途中のタノンチラジャンクションでノンカーイ方面(北ゆき)とウボンラーチャターニ方面(東ゆき)とを分岐。タノンチラジャンクションのあるナコーンラーチャシーマはこの地方で古くから栄えた交通の要衝であり、沿線有数の市街地が形成されている。一方、北側ルート(ブアヤイ線)はバイパス線としての位置づけ。かつてはたった2往復の“どん行”が往復するだけの純然たるローカル線ではあったが、のちに線路などの設備改善がはかられ輸送環境の向上が実現。2017年5月の時刻表によれば、ケンコーイ〜ブアヤイ間の“どん行”2往復(ほかにケンコーイ〜タラートナムアーイ間の区間運転列車1往復)のほか、昼行急行1往復と夜行特急1往復、夜行快速1往復(優等列車はいずれもバンコク〜ノンカーイ間運転)が設定されている。

  今回のタイ散歩の主菜のひとつがこの「ブアヤイ線」。じつは、この路線こそがタイ国鉄随一の絶景を楽しませてくれるのである。

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  発車してほどなく“本線”からわかれてブアヤイ線へ。
  こうしてメインルートからわかれてゆくのは汽車旅ならではの味わい。こうして“細道”に乗ってもよし、あるいは本線側から見送ってもいい。まっ先に思い浮かぶところを挙げてみるならば、北海道の深名線にこうした心情を覚えたし、幼少のころ眺めた大原で分岐する木原線(現・いすみ鉄道)なども同様であった。考えようによっては、子どものころのそんな思いがこうして……というよりおそらくはくたばるまで汽車旅へと自らを誘うことになるのであろうと思った。

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  この地域はタイでは珍しい高原区間。雨季が迫りつつあるのか、ときおり小雨混じり(降り出せば大雨だが)の空模様ではあったものの、高原列車を思わせる車窓を窓を全開にして楽しむのは爽快だ。

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  ケンコーイ〜ブアヤイ間250・8kmの道中には、町らしい町はなく、そんなところはいかにもバイパス線といったところかもしれない。タイ国鉄名物の(?)こんな小駅に立ち止まっては先に進む。そんな汽車旅。

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  これぞブヤイア線のハイライト。乾季の名残りにあるいまは牧草地を高架で貫くがごとしだが、雨季には見事な湖と化す。パーサックチョンラシットダム湖である。

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  雨季の水上散歩もよさそうだが、緑のなかを往くのも悪くはない。

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  列車に驚いて野鳥の群れが絶景を演出。

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  乗車率はせいぜい2割。そんなローカルどん行だが、インディーズ風味の車内販売がいるのもタイ国鉄のイイところ。このおとっつぁんから冷たい飲み物(なんだったかは忘れたが)をゲット。

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  ダム湖が果てると、列車は山岳地帯へと脚を踏み入れる。

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  雨模様のなか上下列車が行き違い。見てみれば、「ノンカーイ〜バンコク」とサボにある。あとで時刻表と照らし合わせてみると、どうやらノンカーイを7時00分に出発した急行76列車のようだ。車両は日本でいえば近郊形であり、優等列車らしさはこれっぽちもないのだが、こういう例は日本の国鉄などでもみられた。

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  ちょっとした眺望区間も。手前の樹木が邪魔をしてなかなか展望を捉えられないうちに高度が下がってしまったが……。

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  東北本線唯一のトンネルに突入(カオパンホーイトンネル)。壁に設えられた室内灯が珍しいが、窓なしボックスシートというのもまた(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;)

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  タイ国鉄では、こんな閑散路線であっても駅員配置駅が多い。信号やポイントの切り替え作業などもこなしているようだが、ひとの気配があるというのは、なにかと安心感があるものだ。

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  14時半すぎごろにケンコーイジャンクションゆき434列車と行き違い。ともにほぼ定刻での運転だ。このあと0時すぎにバンコクゆき快速、1時すぎに同じく特急があるが、終列車同士の顔合わせといっていいだろう。ふと気がついてみれば、2両編成中に乗っているのはオレと乗務員数名を除けばたった2〜3人でしかない。
  ところで、ホームの先に釣り針をひっくり返したような記号が見える。タイ国鉄に乗っているとわりとよくみかける「標識」だ。どうでもよさそうなことだけれど、コイツの正体(というか意味)を推理するやら調べてはみてもいまだわからずモンモン……(笑)。もしご存知の方がいらっしゃいましたらご教示をいただけると幸いですm(__)m

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  豪華にして1日4本(2往復)も汽車が停まる。ちょっとした工夫でこんな小駅で途方に暮れる体験だってできるワケですねо(^ヮ^)о

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  そうこう楽しんでいるうちに“本線”の線路と再会。
「つぎが終点のブアヤイですよ」
  近くのボックス席で乗務していた車掌らしきおとっつぁんが教えてくれた。

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  定刻の16時40分にブアヤイジャンクションに到着(ケンコーイジャンクション11時45分発)。できればココで宿を取りたいものだが、駅近くには確実に泊れそうな施設が見つからず、2度目の乗継ぎとなる。ともあれ、乗って楽しいブアヤイ線であった。
  つづくо(^ヮ^)о

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