やっとこさ、浦項(前編)...の巻

朝の東大邱駅。これから乗るのは、東海線の暫定終着駅・浦項である。昨年4月2日に開業したので、折をみての試乗を予定していた。ところがなんだかんだで延び延びとなってしまい、やっとこさの邂逅を迎えた次第。浦項が暫定終着駅だというのは、今後の延伸が予定されているから。日本海ぞいに蔚珍を経由して三陟まで至る「東海中部線」として2019年をメドに開業を目指しているというが、そうなればまた楽しみがひとつ増えるというワケで、あらためて繰り出すことになる。もっとも、高架直線ばかりでトンネルのオンパレードでは……という気もするのだが。国内外を問わず、鉄道新線の開業は楽しみではあるけれど、乗ったときの楽しさはますます期待薄になってゆくような気がしてならない。

ソウルを早朝に出発した浦項ゆきと晋州ゆきKTXはココで切り離される。

第2世代の「KTX山川」なので、アコモはそれなりに改善されている。もとより、この列車を選んだのはそういう事情もあったワケだが、KORAILサイトのィ予約ページを検索してみると、便の多い京釜線KTX(ソウル〜釜山)では当然のように「KTX山川」の便から売り切れ傾向。それもかなりあからさま。しかし、第1世代KTXのあの粗末極まるアコモと第2世代以降のそれとの乗り比べをいちどでも体験してしまえば、むしろそうなってあたりまえ。それほど接客レベルに差があるるのだから困ったものだ。

車窓はいくらか雪景色о(^ヮ^)о

わずか35分で浦項に到着。東大邱〜浦項間は82.8kmなので、表定速度は141.9km/h。運賃は1万900ウォン(週末運賃)である。高速鉄道としてはけっして速いとはいえないが、同じ区間を並行する大邱〜中央〜東海南部線経由の「ムグンファ号」だと1時間50分以上かかり運賃は7200ウォン。3700ウォン差で1時間15分も短縮してしまうのだから、案外良心的なのではないだろうか?

浦項駅前は想像どおりのツラ構えであった……。

ホームは2面4線で、KTX用(東大邱、ソウル、仁川国際空港方面ゆき)とムグンファ用(東大邱、慶州、釜田、順天方面ゆき)にわけられている。ところが、前者は5・6番線、後者は7・8番線であり、どうやらさらに2面4線ぶん(少なく見積もってだが)を増やす算段らしいのだ。ご覧のとおり敷地は豊富にあるけれど、資金と収入(利用者数)には限りはあるのではアルマイトの弁当箱?  三陟延伸にさいしても、このままで十分なような気がするのはオレだけではないだろうねぇ……。

駅舎は立派。案外利用者は多く、最近訪れたKTX新駅(公州と五松)などと比べると雲泥の差といっていいほどの賑わいであった。コンビニのほかこぢんまりとしたフードコートもあるが、わりと利用されているようにも思える。外は雨。荷物を持っての散策ってのも業腹なので、コインロッカー(指紋認証式、日本語による利用説明アリラン。「中」サイズで3000ウォンだった)に預けて浦項散歩に繰り出す。

感心させられたのは駅アクセスである。駅前がバスとタクシー乗り場になっているのはスタンダードだが、バス乗り場や路線の充実度とわかりやすさがこれまで訪れた大韓“荒野駅”のなかでピカイチだったからだ。乗り場では運転手が「どちらへ」と丁寧に案内役を買っているのにも好感が持てた。
逆に最悪と思しきは慶全線の晋州駅だろう。浦項駅と同様にKTXとムグンファが乗り入れているが、かつて市街地にあったものを荒野に移したはいいが、市街地とを結ぶバス路線が地元民にとってさえ不明瞭。以前、駅から市街地にある市外バスターミナルに行こうとしたら、途中の「乗り換え停留所」とやらで降ろされて、さらに乗り換えバスまで待たされた挙げ句にやっとこさバスターミナルに着いたが、それだけでもうヘトヘトである。しかも、十分な乗継ぎ時間があったハズなのに、1日3本しかない海印寺ゆきバスをすんでのところで逃すところであった。正直なところ、その逆ルート(バスターミナルから晋州駅)をスムースに乗継ぐ自信はありまっせんでスムニダ(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;) これに近いのが公州駅だと言い切るのにはなんらためらいはない。
KTX駅ではないけれど、ほかの荒野駅(造語だが、文字どおりに市街地や集落から離れた荒野にわっざわざ設えられた新駅をさす。大韓人のあいだでは「幽霊駅」とも呼ばれているらしい)でいえば、長項線の群山駅や長項駅、忠北線の清州駅は完全無欠の失格。清州はバスターミナルも市街地からかなり離れていて不便。ほかの街とのアクセスは、KTX駅でもある五松から路線バスに乗るほうが便利そうだ。「春香伝」で有名な全羅線の南原もややあやうい。ほかにもチラホラ。困ったことではあるが、それもまた面白いといえばいえる・・・のだろうなぁ……。

で、浦項駅アクセスに話を戻すと、駅構内やバス乗り場、バス車内には駅経由路線の案内が、乗継ぎ列車時刻入り(コレはバス車内のみ)で掲出されている。やや長距離を走る210番の本数は少なめだが、市街地やバスターミナルなどを結ぶ107、500番は16分ないし20分間隔とフリークエンシーが確保されている。これも公州や晋州などとは比較にならない充実度といえる(210番に乗ったが、ともに本数の多い107番と200番とを市街地の竹島市場などで乗り換えても目的地には行けた)。

さらに驚いたのが、のちに鉄道路線となる予定の蔚珍などとを結ぶ市外バスの接続がはかられていることであった。本数はご覧のとおりわずかで、使い勝手からいえば浦項や東大邱、あるいはソウルなどのバスターミナルから直行するほうが便利だが、それでも画期的ともいえそうなサービス改善ではないかと思う。いっそのこと、「蔚珍エクスプレス」とでもして、KTXと一体化した乗車券の予約・発売を導入するのもよさそう。

で、こうして繰り出した浦項散策がわりと面白かったので、その話は次回と数回後にアップにするけれど、帰路は比較の意味もあって「ムグンファ号」を利用してみた(当初は、浦項駅と浦項散策をまとめるつもりだったが、浦項駅もまたなにかと書きたいことがあったので2回にわけた次第)。

奥のKTXはあの第1世代。

その第1世代と並び、この気動車ムグンファのアコモもだいぶ難アリ。リクライニングシートやシートピッチ、天井の荷物置き場についていえば、KTX第1世代よりも上だが(断言)、改造車の宿命か、窓と座席とがあまり合っていないのである。目の前に柱じゃちょとねぇというところだが、この条件はKTX第1世代と一緒(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;) 念のためつけくわえておくと、KTX第1世代の一般車(普通車)の座席は方向転換はできないしマトモなリクライニング機構もなし。天井の荷物置き場はアタッシェケース程度がせいぜいで、たいして大きくもないオレ愛用のバックパック(30リットル)すら収めることができなかった。かといって、足下に置くと著しく窮屈。やだねぇ……。

KTXの東海線と分かれ、東海南部線を慶州方面に向かう。
つづくо(^ヮ^)о
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