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2014.11.27

最北端へ……・・・の巻

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  ハンブルク=アルトナ駅。どことなくローカルムードが漂うハンブルク第2のターミナルだ。
  今回のドイツ散歩、その最大の標的はすでに触れたモリー鉄道で、まずはその行程を決めたうえで全体をアレンジした。いまひとつは次回アップに登場する夜行列車「シティナイトライン」を体験することだったが、するとその間の動きをどうするかが楽しい悩みどころとなる。そんなこんなでドイツの鉄道地図を眺めていたところ、ふと「Westerland(Sylt)」と記されたポイントに目が止まった。場所はドイツの北西端、北海に浮かぶ小さな島である。

  さっそく調べてみると、ドイツ最北端にして海辺のリゾート地だということがわかった。最北端。北海……。旅情をそそられるに十分ではないかо(^ヮ^)о
  という次第で、「ミニチュアワンダーランド」探訪の足で、Sylt=ズィルトゆきの列車を捉まえることにしたのでありMASITA(あとで列車で乗り合わせたドイツ人カップルの発音では「シルト」に近いニュアンスで聞こえた。「ズィルト?  あぁ、シルトね!  いいところだったでしょう?」とか)。
ココアルネ!

Hamburg_0790

  で、ハンブルク=アルトナ駅で軽くお腹を満たして「いざ、ズィルトへ!」という算段だったのだが……。

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  肝心の列車を見定めるまでにちょっとした往生をさせられてしまったのだった。実際の流れを箇条書きにしてみましょう(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;)

・駅の発車案内に表示された「Westerland(Sylt)ゆき 11時33分 9番線」というのは、事前の情報どおり。ワクワク♪

・ところが、折からの雨のせいか、ダイヤが若干乱れている模様。突然のホーム変更などを考慮して、再度、発車案内板をチェック。問題なし。今日は土曜日。ホームにはズィルトで休日を過ごすらしい人々でいっぱい。

・すると、9番線ではなく向かいの10番線に「Westerland(Sylt)」と表示された折り返し列車が到着。が〜。列車に乗り込むのはチラホラといったていどで、大半はそのまま9番線の列車を待っている。まっ、空いていていいではないか。

・などと安心していると、9番線に「Köln」(ケルン)と表示された同形式の列車が到着し、人々があたりまえのように車内に吸い込まれてゆく。しかし、ホームの発車案内板は9番線:Westerland(Sylt)、10番線:Köln。でも列車は9番線:Köln、10番線:Westerland(Sylt)……。いったいホームと列車とどっちが正しいのよ?

・すでにWesterland(Sylt)ゆきの発車時間が過ぎている。アセりながら9番線列車に乗っている乗客に「これはベスターラントゆきですかね?」と訊ねると、「いや、ケルン(第一声はキールンに近い発音だった)だよ」と胸を張る。その背後の女性が「えっ?」という表情を浮かべたのがひっかかるが……。

・しかしまだ何者も信用できない(しちゃいかんのだ)。ちょうどホームを通りかかった鉄道員に同じことを訊くと、「そう、これ(9番線)がズィルトゆきですよ。間もなく発車しますよ、乗って!」という。

・う〜ん、いいのか、これで?  するとDJふうのリズミカルな動きで近づいてきた黒人男性が「どうしました?」という。で、「ズィルトに行きたいんだけど……」とこれまた同じことを繰り返しすと、「そうそう(さっきの鉄道員が言ったとおり)この列車だよ!」。ここは8割ぐらい信じて車内に入るのが無難そうだ。ふと振り返ると、件の「ケルンゆき」ドイツ人男性が列車から出てきてキョロキョロしているではないか。彼の無事を祈る。

・でまぁ、再び乗り込んだ車内で目のあったひとに確認すると、「ぼくらもズィルトに行くんですよ」。これでやっとこさ安心。窓側に空席をみつけ、どうにか目的の汽車にありついたのでありMASITA。

  もっとも、混雑具合から、たぶんこっちがズィルトゆきなのだろとは思っていたけれど、いまだにナゾなのが「ケルンゆき」列車なのである。駅で入手したパンフレット(時刻表)や帰国後にネットで調べてみても、ハンブルク〜ケルン間の普通列車(ICなどの「特急」クラス以外の列車)がみつからないからだ。いったいあの騒ぎはなんだったのかと苦笑するワケだが、むしろこの程度のアクシデントはあったほうが楽しい。

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  ちなみに、ハンブルク〜ズィルト間の普通列車は、DB(元ドイツ国鉄)ではなく、Nord-Ostsee-Bahn(直訳すると「北東海鉄道」。略称NOB)が運営。日本流にいう「第2種鉄道事業者」(他社路線を使った営業)である。じつは、ドイツにはこの仕組みが各地にみられ、そんなあたりも十分に取材対象となった。
  で、北辺のローカル列車とは思えないほど立派なトイレに驚く。

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  車窓は牧草地と荒野。ウシがこんなところをノソノソと……。

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  さほど変化に富む車窓ではなかったが、ちょっと面白い区間もある。ふと気づくと、線路の両側が森というか木々のトンネルのようなところを走っていたのだが、ところどころ森の隙間の風景から、どうも高台の縁を走っているようなのだ。しかも、左右ともに高いところからの風景が見え隠れしているのである。とすると尾根を走っているのだろうか。
  ローカルな話で恐縮だけれど、南房総に「嶺岡林道」というのがある。尾根状のところに延びる道で、ところどころに展望があるのだが、ようはそんなロケーションをズィルトゆきの汽車が走っているようなのだ(言うまでもなく、規模はこっちのほうが大きい)。
「こりゃイイねぇ」
  と思っていたら、突如にしてこんな具合に展望が開けた。ちょっとした空中散歩だ。無事に汽車に乗れてよかったと思った。もっとも、天候が荒れたら不通になりそうだなぁとも思ったのだが。

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  そんな北辺への径だが、ところどころにジャンクションがあって熱烈にソソられてしまうо(^ヮ^)о  もちろん、そのなかには国境を越えてデンマークへと至る路線もある。

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  あうぅ、北海だ!  ホンモノの北海だ(゜゜;)
  まさに北辺のイメージというか思い込みどおりの風景。後輩Hが「ヨーロッパの海岸って、なんか端っこ感がありますよね」と言っていたが、たしかにはるばるやってきた甲斐のあるお出迎えである。

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  列車は無事に終点ベスターラント(ズィルト)に到着。ちなみに電車のようだけれど実際には「客車列車」。同塗色で統一されたディーーゼル機関車が牽引してきたが、ハンブルク方面ゆきは機関車が最後尾になる(プッシュプル運転)。1・2等車からなる10両編成だった。

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  最北端の車止めと駅舎。ソーセージ屋台やカフェなどがコンコース内にあり賑わっていた。帰りの汽車に乗る前に食べたソフトクリームが旨かった。ココで買ったミネラルウォーターは、このあととあるポイントで味わったのだが。

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  トイレは有料。ならば件の汽車トイレを目指すのが賢い旅行法(笑)。

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  北海。砂浜に降りるには3・5ユーロの入場料が必要……。そのせいか砂浜を望む広場で寛ぐひとも目立ったが、トイレ代はケチっても、こういうところまでは節約……したかったけれど波打ち際の誘惑に負けた。

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  ナゾの物体。ノサップから貝殻島を望むがごとし?

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  感心したのは海岸のゴミひとつ(正確にはレシートが1枚落ちていたが・笑)なかったことか。漂流物の定番、浣腸もその姿を見せず(゜゜;)(゜゜;)(゜゜;)  俗っぽく賑わう海辺も嫌いではないが、この静けさは北辺らしくていい。もっとも、海岸に至る目ぬき通りには土産店や食堂、なぜか宝飾品店やブティックなども並んで賑やかだ。好みのデザインの腕時計を衝動買いしそうになったけど、我慢。

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  海辺のホテル(?・右)のデザインがちょと大韓チック。

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  ズィルトにはカートレインが走っている。本土と島とは砂嘴でつながっているが、その間に道路がないのである。そのため、島民や自動車の観光客らはこのカートレイン「ズィルトシャトル」で行き来することになるわけだ。ただし運賃は安くなく、1回券で51ユーロ(往復割引は90ユーロ)から。
  ユニークなのは、乗客自身で貨車に乗り入れるところ。このままクルマごと運ばれるのである。

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  これはこれで合理的だなとも思うし、貨車に運ばれる体験というのも面白そうだ。ちなみに、カートレインはいくつかの路線で運転されており、ハンブルク〜ウィーン・ミュンヘン間などにみられるが、そういう列車ではさすがに乗ったままOKってことはないんだろうなぁ(このあと遭遇したので次回アップに)。

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  短い滞在を終え、ハンブルクに逆戻り。夕暮れから夜にかけての車窓に大満足。

・→ハンブルク=アルトナ11時54分(NOB81752)14時35分ベスターラント(ズィルト)16時22分(NOB81737)19時25分ハンブルク=アルトナ〜晩飯
  つづくо(^ヮ^)о

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コメント

いいねぇ〜何もかもが美しい

投稿: Riko | 2014.11.29 21:54

最南端もお楽しみにsnow

投稿: 猫池 | 2014.11.29 23:08

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