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2005.11.02

破壊的法律の成立...の巻


 10月31日、「障害者自立支援法」が成立、来年4月1日より施行されることとなった。この法律については、10月15日のこのコーナーでも取り上げてみたが、先の衆院選以降、おそるべきスピードで審議が強行されたわけである。

 この法律は、もともとは03年にはじまった現行の障害者支援制度が2年を待たずに破綻したことを受けて打ち出された“対症療法”。法案そのものは05年2月にはすでに閣議決定され、6月の成立が見込まれていたものだ。しかし、「より取りやすいところから搾り取る」という現政権に相応しい発想からか、「サービスは買うものだ。それが新しい福祉の考え方」(中村秀一衆院厚生労働省社会・援護局長)という考えのもと、「応益負担」というもっともらしい負担増が途中から盛り込まれたことなどもあり、民主・共産・社民らが反発。いったんは廃案となっていたが、「郵政法案の国民投票」(自民党代議士)だったらしい選挙に議席数で圧勝したコイズミ自民&公明が採決を強行し、あれよという間に成立したわけである。
 これを受けて、こんご障害者の医療・生活がより圧迫されることはほぼ間違いないとみるが、国民およびマスメディアの関心がきわめて薄いところに、むしろ空恐ろしさを感じる。
 ひとつは、今回の法律成立が、国民だれもに関わってくる問題だという点がほとんどクローズアップされていない点だ。“障害”の度合いや背景にはさまざまあるにせよ、いま健康なひとを含めて、だれしもがなんらかの障害を背負う可能性はある。そうなったときに仕事の確保を含めて収入が維持できればまだいい。だが、「産業再生」の御旗のもとリストラがより容易になった現在の動向をみると、ごく一部の層を除いてはそんなことを期待しないほうがいいではないか(リストラ云々をさておいても、現実問題として仕事を続けられなくなる可能性は十分にある)。
 一方で、より「取りやすい」層として障害者を餌食にした政権が、つぎは生活・医療全般に集金システムを拡げてくることは明らかになっている。もちろん、こうした点を加味しなくても弱者切り捨ての悪法であることには間違いがなく、「自分は関係ないから」とタカをくくっている連中ともども、国民はこぞって政権のツケを払わされることになるのであろう。
 今回の「自立支援」法の成立は、近代的市民生活破壊の一歩である。



 この記事は、拙ブログ本館の「アトリエ猫池」にもアップの予定です(11月3日更新)。

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