いまいちど安全について・・・の巻
昨日の「夕刊フジ」(3月24日づけ)のヘッドラインに日航による一連の不祥事に関する記事があった。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/jal.html?d=24fuji52633&cat=7&typ=t
記事は、不祥事が続く背景として、同社の安全意識について疑問を投げかけている。折しも御巣鷹山(群馬県)での機墜落事故から20年目にあたるということもあるのか、安全対策について戒める内容であり、“識者”の見解として吸収合併問題(JAL+JAS)や人員削減を中心としたリストラ計画などが、現場のモラル低下を招いているのではないかと報じているものである。記事を読みながら、一面それはあるだろうと思ったものだが、つぎの青木謙知氏(元「航空ジャーナル」編集長)の論評にはクビをかしげてしまった。
「統合で組織が巨大化し、末端にまで安全意識が行き渡っていないのでは」(同記事)
氏は、現場における安全意識の欠如を問題としている。しかし、欠如しているのはむしろ経営陣なのではないか? 「末端にまで〜行き渡っていない」という以前の問題として、行き渡るハズの安全意識がそもそも上層部にどこまであるのかが疑わしい。失礼ながら、過去の事故にまで遡って同社の体質をみてみると、そういうことを考えてしまうのである。たしかに、整備不良の問題などをみると、「なぜそんなに単純なミスを?」と思う。しかし、ミスを誘発する環境を経営陣が現場に押しつけている可能性だってある。乗務や整備上のローテーションや機体のメンテナンスはどうか。時間やカネを必要なだけかけているか。コストダウンの鉾先を安全性に向けてはいないか。現に“キャリーオーバー”という応急手当で、その場凌ぎの整備を率先して取り入れてきたのが同社ではないか(このなかでは、全機体をではなく一部をサンプリングして検査する方法がとられているというが、アメリカ合州国のいい加減きわまりないBSE牛検査を連想させる)。「(従業員が)浮足立ち、注意力も散漫になっているのではないか」(夕刊フジの同記事・青木氏)というのが仮に現場の実態だとすれば、それをを設えてきたのは会社そのもののような気がするのである。
ついでながら──、乗務員にとっては、いわれなくともという部分があるハズだ。なにしろ安全管理が直接自分の生命に関わるのだから。しかしいったん乗り込んでしまえば、乗客には自分の生命を守る手段がないのだが……。
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